ヴィクトリアン ローズウッド レディスデスク/8118-100/幅60/奥行42/高さ74cm

8118-100

厳選された最高級材のみを贅沢に使用した、芸術的マーケットリー(絵画的意匠の象嵌)とフォルムの美しさが際立つミッドヴィクトリアンのレディスワークテーブル。

現在でも高級木材として珍重されているローズウッド。濃淡の美しいコントラストが流麗な木目を描き、密度の詰まった堅牢さ、磨きの利く光沢感は銘木ならではの風合いです。このテーブルは、ローズウッドの、さらに厳選した心材が贅沢に使用されています。天板には描いたとも思わせる精緻なマーケットリーが施されています。「ロカイユ」と呼ばれるねじれたような貝殻状の装飾モチーフと、優雅でありながらどこか可愛らしさのある花のモチーフで、それらはロココ美術の影響です。


ロココは高い美的センスが醸成されたフランスの絶対王政のもとで爛熟した文化、天性の美貌と才知によってルイ15世の寵姫となったポンパドゥール婦人によって花開いた絢爛豪華な装飾様式。繊細で洗練されたフランス貴婦人の格調高い趣味が真摯なイギリスの匠の丹精な技によって、このテーブルに体現されています。


さらにこのテーブルの素晴らしいところは、内部に使用されているバーズアイメイプル。今も高級外車の内装に用いられるバーズアイメイプルは、メイプルの杢目の中でも最も装飾性が高く、稀少価値が高いものとして珍重されています。数万本に1本あるかないかといわれる大変稀少な材。その中でも、特に美しく、さらに稀少価値が高いものとして、木の大理石マーブルウッドと呼ばれるものがあります。ヨーロッパでは幸せを呼ぶ木という伝説もあり、エリザベス女王の居室は英国の代表的名車の内装などに用いられているそうです。まさにこのレディスワークデスクも王侯貴族の淑女のために設えられた特注品と思われる贅沢な仕様から、そのレベルであると思われます。木の真珠と称されるほどの輝くような光沢感と滑らかな木肌は木材というよりもインクルージョンが鏤められた宝石のごとき木質感。

ぎりぎりまで湾曲したサーベルレッグは、華奢にもかかわらず躍動感を感じさせる優美な曲線を描き、フォルムに高貴な艶やかさを添えています。


選び抜かれた貴重な材、咲きこぼれるような華やかな造形美のマーケットリー、成熟した美意識と気品を感じさせるフォルム、全てにおいて、王侯貴族の確かな審美眼に適った、家具を超えた美術品であることを物語っています。




■英国
■主素材:ローズウッド
■推定製造年代:1850年代
■サイズ:幅60/奥行42/高さ74cm
■こちらのお品物はアンティークです。新品家具にはない小傷や歪み等がございます。アンティーク家具の特性につきましてはこちらをご一読ください。


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